大阪公立大「青酸ソーダ」紛失事件 盗んだ大学院修了生オドロキの動機とズサンな管理体制
「保管庫には青酸カリの他にも劇薬が数多く保管されていた。通常は薬品を使用したら、はかりに載せて使用量をチェックして管理しているが、これらの薬品については長年使われておらず、1年に1回程度しか確認していなかった。あらかじめ登録してある教員と学生であれば持ち出すことは可能です。元大学院生は他の教員や学生に比べ、何回も鍵を取り出している記録が残っています。教員、学生合わせて約25人が薬物を持ち出せる立場にあった」(大学関係者)
■肝心の「ブツ」はまだ見つからず…
竹林容疑者は2022年3月、大阪工業大を卒業後、同年4月、大阪公立大に入学。今年4月、製薬会社に入社した。
「元院生は28歳で大学を卒業し、大学院に進学している。昨年8月、30歳になり、なかなか就職活動がうまくいかず、父親とゴタゴタしていた時期があった。何度も保管庫の鍵を持ち出していたことから、薬物を入手する機会をうかがっていたのかもしれない。ようやく製薬会社への就職が決まり、4月から滋賀で1人暮らしをしていた。父親や家族にも健康被害はない」(捜査事情通)
犯人はスピード逮捕となったが、肝心の「ブツ」はまだ見つかっていない。誰かが誤って摂取したら一大事だ。