本田圭佑「虚像と実像」(11)中学時代に受けた“クビ通告”

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 どのJクラブでも、ジュニアユースからプロ予備軍に当たる高校生年代の「ユース」に昇格できるのは、狭き門を突破した一部選手だけ。本田もガンバ大阪ユースへの自動昇格を狙っていた。しかし、中学3年間、サブに甘んじていた本田に声は掛からなかった。

 G大阪の元育成普及部長・上野山信行(現アカデミー本部・強化本部担当顧問)は、少しだけ渋い表情を浮かべながら当時の経緯を説明した。

「技術、メンタル、戦術は合格点だった。ジュニアユースに入れた時点では、『もしかしたら伸びるかな?』と可能性は感じていました。でも、ユースに昇格したとして3年後のプロ契約を見据えた場合、やはり圭佑のフィジカル、スピードでは厳しいと判断しました。そもそも、我々が《パス&ゴー》を要求しても、ピッチ上でやろうとしなかった。それなら、ガンバよりも圭佑自身を生かせるステージでやった方がいい。そういう判断に至ったというわけです」

 中学3年の蒸し暑い夏の日だった。ジュニアユース監督の島田貴裕(現G大阪アカデミー本部・スクールマスター)は、クラブハウスの一室に本田を呼び出し、面と向き合い座った。

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