奥寺氏絶賛 独ミュラーいきなりハットで2大会連続得点王へ
強豪ドイツがC・ロナウド率いるポルトガルを4-0で粉砕した。
前半12分、ドイツFWゲッツェがPA内で倒されてPK。それをFWミュラーが落ち着いてゴール左に決めた。前半終了間際には、相手ゴール前でポルトガルDFアルベスがクリアしようとしたボールをカットし、そのまま左足でシュート。最高の時間帯にチーム3点目を決め、ポルトガルの息の根を完全に止めた。
この得点と後半33分のチーム4点目は、まさに「ミュラー・ゴール」だった。右サイドを突破したFWシュルレが、低い弾道のシュート性のボールを入れた。GKルイパトリシオが機敏に動いて右手1本で好セーブ。しかし、はじいたボールの目の前にいたのはポルトガルDFではなく、やはりミュラーだった。すかさずゴールに叩き込み、ハットトリックの完成だ。
ミュラーは、20歳で出場した10年南ア大会で5ゴールを決め、得点ランク・トップタイとアシスト数を評価され、得点王に与えられるゴールデンブーツ賞を受賞した。
「独特の嗅覚でゴールのにおいを察知し、絶妙のポジショニングでボールを引き出すと左右両足でゴールの枠をきっちり捉える。186センチの長身を生かした強烈ヘディングシュートも、彼の大きな武器です。鼻の利く男・ミュラーがゴールを量産すれば、ドイツの24年ぶり4回目のW杯優勝が、現実味を帯びてくるでしょう」(現地で観戦した元ブンデスリーガ・奥寺康彦氏=現横浜FC会長)
優勝候補ドイツ、完璧な滑り出しである。