“楽勝”イメージ一変 夏の甲子園に「北信越旋風」起こる理由

公開日: 更新日:

野球留学生を受け入れて切磋琢磨

 たとえば星稜では冬休み中、神社の100段ある階段を3時間もひたすら走ったり、室内で6~7時間かけて2000本のティー打撃をやらせるようになった。林監督は「決して面白い練習ではないが、単純なことを毎日、淡々とやることが大事。それによって、精神力、体力、技術がいっそう身に付くようになった」と話す。単純で面白くないように見える地味な練習も、指導者と選手の意識が変わったわけだから、成果も変わってくる。

 敦賀気比のように野球留学生を受け入れる私学が増えたことも、北信越のレベルアップにつながった。今回の出場校の中でも敦賀気比を筆頭に日本文理、佐久長聖などは他府県からの野球留学生を受け入れている。そういった学校が甲子園で上位に進出すれば、公立校や他の私学も負けじと野球部を強化する。強豪校に勝たなければ甲子園には出られないからだ。そうやって互いに切磋琢磨することが、結果として地区のレベルを押し上げた。

「5年前、ウチが準優勝したことで『文理があそこまでやるなら……』というムードがあると聞きますが、(そうやって切磋琢磨して地区のレベルが上がるの)だとすればうれしいことですね」とは、日本文理の大井監督だ。

 北信越勢の躍進には理由がある。たまたまクジ運に恵まれて勝っているわけではないのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  3. 3

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  4. 4

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  5. 5

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  1. 6

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  2. 7

    レベル、人気の低下著しい国内男子ツアーの情けなさ…注目の前澤杯で女子プロの引き立て役に

  3. 8

    芳根京子《昭和新婚ラブコメ》はトップクラスの高評価!「話題性」「考察」なしの“スローなドラマ”が人気の背景

  4. 9

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  5. 10

    大阪万博会場は緊急避難時にパニック必至! 致命的デザイン欠陥で露呈した危機管理の脆弱さ