2敗目に白鵬呆然 北の富士氏「子どもでもわかる」とバッサリ
何かを求めるように、横綱の視線が土俵下をさまよった。
平幕の魁聖が負けたことにより、取組前の時点で1敗力士は横綱白鵬(30)ただ一人。今場所の優勝を確信していたことだろう。
しかし、好事魔多し。大関豪栄道を圧倒的な相撲で土俵際に追い詰めるも、苦し紛れの首投げでぶん投げられてしまったのだ。軍配は豪栄道に上がり、国技館は大歓声に包まれ、呆然とする横綱目掛けて座布団が舞う。そんな中、白鵬は「物言いは?」と言いたげに勝負審判たちをチラチラと見ていた。
この取組は結びの一番の直前。本来ならば白鵬は「負け残り」のため、控えに座らなくてはいけない。しかし、白鵬はまだ物言いを期待していたのか、土俵だまりで未練がましく突っ立っていたのだ。
白鵬は今年の初場所で自身が勝った相撲に物言いがつけられたことに不満を持ち、優勝一夜明け会見で「子供でもわかる相撲だ」と審判部を批判。現在に至るまで、彼らへの謝罪はしていない。
しかし、だからといって今回の件は「審判部の意趣返し」ではない。