貧打と救援陣崩壊の巨人 早くも問われる「投打コーチ」の責任
「肝心のところで一発が出ない。連打が出ないのが一番の弱点」
24日に東京ドームを訪れた巨人の白石オーナーはこう嘆いた。
当然だ。折り返し地点に差しかかろうというのに、3連敗で借金生活に突入。首位からも陥落した。オーナーが指摘するように、12球団ワースト2位のチーム打率.238の貧打が最大の要因だ。得点力不足は昨季からの課題。監督、選手はもちろん、担当コーチの責任も重いだろう。オーナーの不満もそこに向けられたものだともっぱらだが、打撃部門の責任者は昨季の「打撃」から「総合」に昇格した村田真一コーチ(51)である。某選手がこう言う。
「村田さんは原監督との間に入って選手をフォローしたり、緩衝材の役割じゃないですか。打撃指導? 『軸回転で打て』ですね。基本的にはいつでも誰にでもこれ。監督の理論ですけど。でも、一番いい人なんですよね」
コーチは人柄で評価される仕事ではない。阿部、村田、坂本、長野ら、多数のタイトル経験者を擁しながらの体たらく。これが足かけ2年にわたって続いているのだから、その指導力に対する不満は球団内でも大きくなっている。