FA移籍組軒並み苦戦の巨人 “実力主義”が大物獲りの障害に
チーム打率、得点がリーグ最下位の貧打にあえぐ巨人。早くもオフの大物取りがささやかれる中、他球団の目は冷ややかだ。巨人へ移籍したFA選手たちが軒並み苦しんでいるからだ。
まずは巨人2年目の大竹寛(32)である。6試合で1勝3敗、防御率3.26。今季の大部分を二軍で過ごしている。先日、東京ドームに古巣の広島が来た際、「かわいそうに。うちなら投げているだろうに……」とナインから同情する声も。広島のチーム関係者が言う。
「大竹は広島の功労者で実は幹部の評価が高いんです。もし巨人でこのまま不遇をかこつようなら、今季から復帰して活躍している新井のように、契約が切れる来季オフ以降、トレードなどで戻したいという意見が球団内にあるんです」
■巨大戦力に埋もれる危険性に選手尻込み
移籍4年目で選手会長を務める村田修一(34)も窮地に追い込まれている。打率.226、3本塁打。8番どころか、最近はスタメンを外れることも珍しくない。巨人のチーム関係者は「昨年から続く打撃不振に追い打ちをかけたのは、4月に三塁もできるフランシスコを獲得したこと。これで気持ちが切れてしまったように見える。この助っ人はライバルにはならなかったが、原監督が自身の代役を連れてきたわけで、心中は穏やかではないでしょう」と話す。