クラマー氏追悼特別寄稿 釜本邦茂氏「志を伝えていきたい」

公開日: 更新日:

 90歳のクラマーさんが17日、お亡くなりになった。子どものような日本サッカーを「父」のように温かく、時に厳しく見守っていただいた。高齢のクラマーさんとのお別れは「いつかやってくるもの」と覚悟はしていたが、実際に訃報に接すると悲しくてたまらない。

 1960年、日本代表強化のために来日したクラマーさんは、当時世界最高峰のドイツサッカーの哲学を伝えてくれ、実技指導では自らが素晴らしい手本となった。日本の64年東京五輪8強、68年メキシコ五輪銅メダルの功労者である。私が東京五輪のメンバーに入ると、そのクラマーさんから「このままでは北海道の熊で終わってしまうぞ」と言われた。

「ボールを受けてから振り向くスピードが遅い。南米の選手は『イチ!』で、欧州の選手は『イチ、ニ!』で振り向き、相手ゴールに向かう。でも、カマモトの場合は『イチ、ニのサン!』だ。まるでノソノソ歩いている北海道の熊のようだ」

 どうすればイチ! で振り返ることができるのか? 海外の大物ストライカーの映像、資料などを見ながら自分自身で考え、反復練習を繰り返してモノにしていった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  2. 2

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  5. 5

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  1. 6

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  5. 10

    岩永洋昭の「純烈」脱退は苛烈スケジュールにあり “不仲”ではないと言い切れる