琴奨菊の全勝止めブーイング 豊ノ島は白鵬と“ただならぬ仲”
ある放送関係者は、「1敗で優勝を狙う白鵬にも恩を売れましたからね」とこう言った。
「豊ノ島と白鵬は普段から仲が良く、横綱がバラエティー番組に出る時はほぼ毎回セットで出演している。明るい性格でテレビ向きのキャラクターもさることながら、白鵬が『相方に』と指名しているからです。白鵬にはこれまで散々、小遣い稼ぎをさせてもらっているだけに、ますます白鵬の覚えがめでたくなります」
14年にはこんなこともあった。横綱土俵入りの太刀持ち、露払いは同じ一門の力士が務めるのが慣例になっている。当時、白鵬は同じ伊勢ケ浜一門の友綱部屋から、旭天鵬と魁聖を借りていた。が、白鵬の師匠である宮城野親方と確執のあった友綱親方が、「もう、人員は出さん!」と拒絶。困った白鵬が頼ったのが時津風一門の豊ノ島だった。
琴奨菊と1敗で並んだ白鵬は「再び火がつきますよ」とニンマリ。“援護射撃”をした豊ノ島も、11勝2敗で優勝の目を残している。32歳のベテランだけに、優勝できるチャンスは多く残されていない。白鵬に恩、ガチンコの証明という「一石二鳥」で満足せず、10年ぶりの日本出身力士優勝という「漁夫の利」まで手にできるか。