代表担当記者が懸念 「イタリアの快進撃は危険」の意味
3連覇を狙った王者スペインを2─0で撃破したイタリア。前回大会決勝(スペイン4─0イタリア)のリベンジを果たし、イタリア国民は歓喜に沸いているが、この快進撃は必ずしも同国サッカー界にとってプラスばかりではないようだ。ユーロスポーツHPでアズーリ(イタリア代表の別称)情報を手掛けている専門記者2人に聞いた。(聞き手=サッカージャーナリスト・元川悦子)
「正直、スペイン戦は勝てないと思っていた。イタリアは、ユベントスの選手で固めた守備陣は機能しているが、攻撃系のタレントが手薄。日本のある雑誌に『史上最弱のアズーリ』と書かれたみたいだけど(苦笑)、それも十分にうなずける話だった」(マッティア記者)
「指揮官コンテが有能だから勝てた。彼はユベントスでも実証している通り、守備組織の構築力に長け、攻撃も限られた人材の有効活用がうまい」(シモーネ記者)
「しかし、今大会後に彼は(英プレミア)チェルシー監督に就任する。後任のベントゥーラ(前トリノ監督)は、コンテほどの分析眼に長けた戦術家ではない。ここが不安だ」(マッティア記者)