元代表DF柳本啓成さんはスクール経営9年目、自ら指導も
「ボクが代表を務める少年サッカーチーム『YF NARATESORO』は、全国大会まで行ったほか、ガンバ大阪やセレッソ大阪のユース年代に選手を送り込んだりもしてますよ。楽しいですね。自分の教え子たちが勝負するわけじゃないですか。自分の分身が戦っているような感じがします」
そう胸を張って語る柳本さん。指導者としても、経営者としても成功しているようだ。
「いやいや、最初に大借金をしましたからね。ここはもともと奈良大学の跡地。全体の広さがどれくらいかは覚えていませんが、土地を借りて、大人の公式戦用の3分の1ほどの大きさのコートを4面半造りました。ちなみに、従業員8人の中には、プロに教えられるS級ライセンスを持つ者もいるんですよ」
■W杯本大会への思い
さて、柳本さんは奈良育英高校卒業後の1991年、サンフレッチェ広島の前身・マツダSCに入り、Jリーグ発足に伴い、翌92年にプロ契約。日本代表では、31試合に出場した。
「ずっとJ1で戦うことができたし、500試合近くに出場して日本代表にも選ばれた。“世界最高の左サイドバック”といわれたブラジルのロベルト・カルロス選手とも対戦できました。W杯本大会に行ってみたかったなぁとは思いますけど、やれることはやったので、幸せなサッカー人生でしたね。最高年俸? プラス勝利ボーナスで1億円弱、サンフレッチェのときですね。あのおカネはどこに行ったのかな……探してます、ハハハ」