スカウト低評価でも 早実・清宮をドラ1から外せない理由
激闘には違いない。
プロ注目の清宮幸太郎(3年)を擁する早実と日大三が激突した、27日の高校野球春季東京大会決勝。予想通りの大乱打戦になった試合は、延長十二回にもつれた末に早実が18-17でサヨナラ勝ちした。
早実は八回に3番・清宮の高校通算83号となる2ランで13-10と引き離したが、九回に日大三が一挙7点を奪って2度目の逆転。さすがにこれで決着と思われたのも束の間、その裏に早実が1点を返すと、清宮が2打席連発の同点3ランを中堅左にぶち込み、試合を振り出しに戻すという劇的な展開になった。
両校合わせて12人の投手が計18四死球を与え、互いに暴投、失策も続出。「激戦」というより「ヘボ合戦」というのが実際だったが、清宮の注目度だけは本物だった。
「この決勝は本来、23日に神宮第2球場で行われるはずでした。それを清宮人気を当て込んだ都高野連が急きょ、『安全面を考慮して』というのを建前に27日・神宮球場に変更。それも異例のナイター開催とした。早実が決勝に進んだことで主催者の思惑は見事にはまり、大人800円、学生500円のチケットを求め、試合開始2時間前から約1000人のファンが列をつくって、内野席は満席。外野席も7割以上が埋まった。4時間2分のロングゲームとなって、試合終了が午後10時を過ぎた。結果的に選手はもちろん、両校応援団の高校生をそんな時間まで拘束することになった高野連に批判が出るでしょうが、2万人もの観衆を集めた清宮人気にウハウハですよ」(アマ野球担当記者)