日本人初100m9秒台も 桐生祥秀“五輪メダル”へ厳しい現実

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 9秒台の歴史に目を向ければ、ジム・ハインズ(米国)が電気計時で人類初の9秒台(9秒95)を記録したのは68年のメキシコ五輪。49年も昔のことだ。約50年の間に陸上短距離界を取り巻く「環境」は大きく変わった。競技トラックは、合成ゴムなどの反発力が得られる全天候型となり、スパイクシューズは軽量化、ピン改良もされた。さらに科学的トレーニングやコンピューターによるデータ分析やフォーム解析などにより、100メートルの記録はグングン伸びた。2009年の世界陸上(ベルリン)では、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)が、人類初の9秒5台(9秒58)の記録で世界を驚かせた。

 アジアの黄色人種では15年(ダイヤモンドリーグ)に中国の蘇炳添(28)が9秒99を出し、同年世界陸上(北京)の100メートルでアジア勢初のファイナリストとなった。蘇は先月の世界陸上でも100メートルで2大会連続のファイナリストになっている。

 桐生の9秒台は世界で実に126人目。バカ騒ぎしている時代ではないのだ。

■桐生の今後の課題は?

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