怒濤巻き返し リーグ優勝決定戦進出したヤンキースの戦略
今年のポストシーズンで米メディアが本命視していたのはインディアンスだった。
昨年のワールドシリーズに進出した戦力と、8月から9月中旬にかけてア・リーグ記録の22連勝を達成した勢いが根拠だったが、そのインディアンスをヤンキースが下した。
後がない連敗スタートから、まさかの3連勝で5年ぶりにリーグ優勝決定戦に駒を進めた。
スタメンにずらりとスターの名前が並んだかつての姿はどこへやら。本塁打王のジャッジ(25)をはじめ、中軸打者のサンチェス(24)やバード(24)らは生え抜きの若手。11日(日本時間12日)に2本塁打したグレゴリアス(27)、二塁手のカストロ(27)らにしてもトレードで他球団から獲得、ヤンキースで開花した選手たちだ。
FA市場で静観するようになったのは3年前のオフから。A・ロッドやテシェイラといった大物が引退。マッキャンやベルトランらスターを放出して、若手野手育成に舵を切った。昨年こそプレーオフ進出を逃したものの、今季はワイルドカードから勝ち上がった。
毎年のようにFA補強に血道を上げながら優勝から遠ざかっている日本のどこかの球団も、そのチームづくりは参考になるのではないか。