3年前には争奪戦 ソフトB退団の松坂を拾う球団はあるか
松坂が高校時代を過ごした“地元”横浜に本拠地を構えるDeNAも3年前には獲得に名乗りを上げた。しかし、さる4日には日本シリーズでソフトバンクに敗退。20年ぶりの日本一を目指し、FA市場に出る西武の野上や阪神の大和など、補強に積極的な姿勢を見せている。チームには横浜高時代の同級生である小池正晃打撃コーチや後藤武敏といった仲間もいる。話題性を考えれば、検討する価値はあると考えそうだ。
巨人にとっても松坂獲得は20年越しの念願。逆指名で上原(現カブス)の1位指名が決まっていた98年のドラフトではそれでも諦められず、松坂サイドに「巨人以外はプロ入りしない」と表明させて3位で獲得できないか、と本気で画策した。3年前も当時の原沢GMが交渉役になって声をかけた経緯がある。
楽天には、松坂が信頼を置く古女房がいる。日本球界復帰の際、ソフトバンク入りの決め手のひとつになったという、細川亨が今季から楽天でプレー。西武での全盛期を知る細川の存在は大きい、というわけだ。
「とはいえ、この4球団も育成契約なら考えてもいい、という程度でしょう。14年オフに3年12億円プラス出来高払いという大型契約でソフトバンクに入ったものの、一軍で投げたのはわずか1試合、それもたったの1イニングだけ。しかも5失点だった。15年8月に右肩内視鏡手術を受け、再起をかけた昨オフにはプエルトリコのウインターリーグに参加。今年3月のオープン戦で7回無安打無失点と結果を出し、4月15日のオリックス戦で日本球界復帰後初先発が決まった直後、またも右肩の不調を訴え、計画は白紙に戻った。つまり力の衰えはもちろん、投げられるかどうかすら分からない状態です。古巣西武の渡辺SDがこの日、『厳しいと思う』と獲得に乗り出さないことを表明したのは当然ですよ」