入院2週間で生じた空白 日ハム清宮の完全復活に“3つの壁”
この日の練習の最後に、室内で計31球のノックを受けた。半分を過ぎたあたりでノッカー役のトレーナーから「ちょっと休むか?」と声をかけられ、自ら「休みます」と1分ほどインターバルを取った。「久々の運動で体が張ったりしている」と話したように、入院生活で体を動かさなかった反動も出ている。
食事についても胃腸に負担がかからないよう、脂モノを控えるなど制限があるという。普通に食欲はあるそうだが、103キロから95キロに落ちた体重はまだ「あまり変わっていない。筋肉と脂肪、両方が落ちているんじゃないですかね」(清宮)と言う。入院当初は点滴治療のみで食事さえ取れなかった。消化機能を取り戻し、元通りの食事ができる状態にならないと持久力も戻ってこない。
「清宮は中学時代からプロのトレーナーと体づくりをしてきた。体重を大きく増やさず、体脂肪率や柔軟性なども考慮し、段階的に100キロ超のボディーをつくり上げた。高校生離れしたこの肉体が1年目から一軍でプレーできる土台になるはずだった。打撃の技術である程度はカバーできたとしても、一度崩れた筋力と脂肪のバランスを短期間で元に戻すのは簡単ではないでしょう」(球界関係者)
練習後、「(練習)メニューもだいぶいい感じで上がっていると思う。昨日より今日の方がより復帰に向けて近づいている感じがある」と意欲を見せたが、完全復活するために乗り越えるべき壁は少なくない。