スポーツ心理学者も指摘 日大アメフト部の卑劣“洗脳指導”

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 宮川選手の陳述書と説明によれば、問題のプレーがあった5月6日の1週間ほど前から突然、練習への参加を禁じられた。その間、内田前監督から決まっていた日本代表への招集を辞退するよう強要され、コーチから「やる気が足りない。闘志が足りない」となじられ、「坊主にしてこい」と強制されるなどさまざまなストレスを与えられた。思い詰めていたところへ、コーチから「監督が、相手のQBを1プレー目でつぶせば(試合に)出してやる、と言っている」と囁かれたのは試合の前日。そして当日、「やらなきゃ意味ないよ」との監督の言葉、「わかってるな」とのコーチの言葉に押し出されて立ったフィールドで、彼は蛮行に至った。

「一時代前の典型的なトップダウン、上意下達のこうしたやり方を今も平然と行っていたことに驚きを禁じ得ません。現在では、指導者は選手の目線まで下り、双方向のコミュニケーションが取れた上で指導、アドバイスをするのが当たり前。恐怖政治的な方法が短期的には結果を出すこともあるが、ちょっと歯車が狂えば今回のような重大な問題を誘発する。いずれにしろ、なぜ日大の指導者がこうした20世紀型の方法論を取っていたのか、その背景も含めて内田前監督の口から真実をつまびらかにしてもらいたい」(児玉氏)

 闇は深そうだ。

【連載】日大アメフト部 悪質タックル事件の闇

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