“殺人タックル”問題 日大のコンプライアンスに専門家苦言
問題の試合から2週間。日大は沈黙したままだ。
6日に行われたアメリカンフットボールの関西学院大と日本大の定期戦で、日大選手による「殺人タックル」で関学選手が負傷した問題。「意図的な乱暴行為を行うことなどを選手へ教えることは全くない」「指導と選手の受け取り方に乖離が起きたことが今回の問題の本質と認識している」――とする日大アメフト部の回答を受け、関学大は17日、兵庫県西宮市内で記者会見したが、「弊部の抱える疑問、疑念を解消できておらず、現時点では誠意ある回答とは判断しかねる」と怒りは収まらなかった。
「ルールを逸脱した行為を監督・コーチが容認していたと疑念を抱かざるを得ない」(関学アメフト部の小野宏ディレクター)
「同じ指導者として到底受け入れることができない」(同部の鳥内秀晃監督)
関学側が怒り心頭なのもムリはない。6日の定期戦後から、日大の内田正人監督は謝罪どころか、一切、公の場に姿を見せずに雲隠れしたまま。アメフト部のホームページで「申し訳なかった」程度のメッセージを載せただけで、大学も正式な会見を開いていない。幸いにも「殺人タックル」を受けた関学選手は大事には至っていないようだが、一歩間違えたら傷害事件に発展していたかもしれないのだ。