日本は社会主義国家へ 東京五輪「金30個」宣言で突き進む

公開日: 更新日:

 その数に何の意味があるのか。

 日本オリンピック委員会(JOC)は5日、都内で理事会を開き、2020年東京五輪の金メダル獲得目標を史上最多の30個に設定したと語った。

 JOCは大会招致が決まった後に「金メダル数世界3位」を掲げた。高い目標を達成するために各競技団体の目標を取りまとめ、スポーツ庁などに蓄積されたデータなどから、金メダル30個前後が必要とはじき出した。

 日本の過去最多の金メダル数は1964年東京大会と2004年アテネ大会の16個。2016年リオ大会は12個(世界6位)だった。

 山下泰裕強化本部長は「達成可能な数字を出した。簡単ではないが、若い選手も出てきているし、新種目もあるスポーツ界の力を結集すれば達成は可能。下方修正をするつもりはない」とキッパリと語った。

 金メダル至上主義が選手の心身をむしばむことは、旧社会主義国や国家ぐるみで禁止薬物を使ったロシアを見てもよくわかる。急激に経済成長した中国選手のドーピング違反も後を絶たない。日本は借金大国ではあるが、国威発揚のために五輪の金メダルを利用するほどの後進国ではない。一方で、五輪の結果は選手のその後の人生を大きく変える。禁止薬物に手を出すのはそのためだ。

 カラスの鳴かない日はあっても、すでに心が腐った官僚と政治家の報道を目にしない日はない。

 東京五輪まであと2年。日本の国民はオリンピックが大好きだ。世の中の関心が代表選びやメダル予想に向けば、ほくそ笑む連中は決まっている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

  2. 2
    鈴木誠也と吉田正尚が窮地…トレード浮上も引き取り手なし、大谷フィーバーの裏で価値大暴落

    鈴木誠也と吉田正尚が窮地…トレード浮上も引き取り手なし、大谷フィーバーの裏で価値大暴落

  3. 3
    悠仁さま「オックスフォード大進学」再浮上のナゼ…昆虫標本が充実した自然史博物館の存在

    悠仁さま「オックスフォード大進学」再浮上のナゼ…昆虫標本が充実した自然史博物館の存在

  4. 4
    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

  5. 5
    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  1. 6
    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

  2. 7
    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

  3. 8
    大谷への「アジア人差別感情」は球宴ファン投票にも表れ…問題の根は深く心配な今後

    大谷への「アジア人差別感情」は球宴ファン投票にも表れ…問題の根は深く心配な今後

  4. 9
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  5. 10
    ロッテ佐々木朗希は“身内”からも嫌われた? 故障中とはいえ選手間投票でも球宴選外のトホホ

    ロッテ佐々木朗希は“身内”からも嫌われた? 故障中とはいえ選手間投票でも球宴選外のトホホ