著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大准教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部准教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

大リーグにも波及するか NFL「国歌斉唱時の不起立問題」

公開日: 更新日:

 今年5月、NFLのオーナー会議で、国歌斉唱時に選手と関係者はサイドラインに立たなければならないものの、ロッカールームにとどまって国歌斉唱に参加しないことも可能にすることが決まった。

 これにより、過去2シーズンにわたって物議を醸してきた、NFLの一部の選手による「国歌斉唱時の不起立」の問題が解決する見通しとなった。

 人種差別や黒人への警察の暴力などに抗議するため、フォーティナイナーズのコリン・キャパニックとエリック・リードが国歌斉唱時に地面に左膝をつき、右手を右膝の上に置いたのが2016年のことだった。

 当初は選手たちのささやかな抵抗だった不起立は、17年9月にドナルド・トランプがツイッターで「不起立の選手は解雇だ!」と発言したことによって人々の関心を集め、たちまち社会問題となった。

 大統領自らの批判に選手側が反発を強めたことから、9月6日に始まる18―19年のシーズンでは国歌斉唱時の不起立がより深刻な問題を引き起こすことが予想された。しかも、政権の意向に従って厳しい規則を設ければ選手側の態度が硬化することも明らかだった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末