アン・ソンジュ優勝 悪条件の北海道は技術差が露骨に出る
【ニッポンハムレディス】
大会2日目に背中が痛くなりながら67の好スコアで8アンダーの首位タイに浮上したアン・ソンジュ(30)が、痛み止めを飲んだ最終日も67で回り通算13アンダーで優勝した。
開催コースは北海道特有の洋芝で、フェアウエーでもボールがやや沈む。
多くの選手がアイアンショットでターフをいつも以上に飛ばしていたのはクラブを鋭角に入れていたからだが、距離感の合わないプロもいた。
粘りのある深いラフはもっと厄介で、雨で濡れるとクラブの抜けはさらに悪くなる。
最終日18番(510ヤード・パー5)を2打でグリーンに乗せたパワーのある川岸史果(23)でさえ、2日目は「ラフからは(ピンまで)150ヤードでも、ロングアイアンをもたずに5U(ユーティリティー)などで出す」と言った。
試合を観戦した並木俊明プロがこう言う。
「アンさんは、常に80%程度の力で振っている。強引なプレーがまったくない。インパクトで力む選手が2日目に背中痛でプレーしていたら最終日は棄権していたかもしれない。無理をしないためにはクラブ選択も重要です。最終日はぬかるんだフェアウエーから5Iの距離を4Uを使ってグリーンに乗せていた。ライが悪い時はやさしくボールが上がるクラブを持つのが正解です」