ロッテが1位公言 大阪桐蔭・藤原恭大は“脱金属打ち”が課題
ロッテがドラフト1位指名を公言した藤原恭大(大阪桐蔭)。大学・社会人を含めてもナンバーワン外野手との呼び声が高く、ロッテ以外の球団も1位候補に挙げている。
さるセ球団のスカウトは、「肩は強いし、足も速い。将来、チームの中心選手になれる選手です」とした上で、こう続けた。
「課題は打撃。タイミングの取り方です。フルスイングが身上も、振りだすタイミングが少し遅い。木のバットを使ったU18で打率.444と結果を残したものの、高校通算111本塁打をマークした清宮幸太郎(日本ハム)でさえ、木のバットへの適応に苦労していた。芯でとらえたと思っても飛距離が伸びないのは、いわゆる『金属打ち』が体に染みついていることが大きい」
実際、昨夏の甲子園で大会新記録の6本塁打をマークした中村奨成(広島)も、プロ1年目の今季、二軍で83試合に出場し、打率.201、4本塁打にとどまった。
「近年、藤原ら高校生のトップ選手が使うバットは、そのほとんどがメーカーの特注品といわれている。プロ入り後にも、自社の道具を使ってほしいから、高校時代から特注品を提供するなどして、囲い込みをするのです。一般的に、金属バットは使用する素材の良さと薄い設計ほど反発力が生まれ、距離が出る。反発力は一昔前よりも格段に向上している。これが上半身の力に頼る“金属打ち”に拍車を掛けているとみています」
とは、あるプロ野球OB。
高校時代の32本塁打は、バットの性能に助けられたことが大きいというのだ。