大補強でも誤算生じ…V奪回義務の原巨人に燻る“3つの火種”
■2番丸の新打線に落とし穴
新打順も原監督の中でしっくりきていないようだ。これまで2番丸、3番坂本勇は固定していたが、先週8日のオープン戦6試合目にして初めて1番坂本勇、3番丸で臨んだ。坂本勇の気分転換、ということらしいが、西武で2000安打を達成した山崎裕之氏(評論家)がこう指摘する。
「原監督は丸を2番に置く打順で『初回に2点を取りにいく』と話している。それを実現するためには、3番に座るであろう坂本(オープン戦打率・190)、4番の岡本(同・222)が重要になるが、2人ともなかなか状態が上がってこない。実績のある坂本はともかく、岡本が果たして昨年ほどの成績(打率・309、33本塁打、100打点)を残せるのか。今年は他球団のマークがきつくなる。“2年目のジンクス”も想定する必要がある。2番丸に固執するのはリスクがあるし、それに……」とこう続ける。
「1番の出塁率次第では2番丸が走者なしの場面で打席に立つケースが増える。昨年の本塁打(39本=リーグ2位)、打点(97=同4位)から考えればやはり、走者をかえす側にいる方が相手は怖い。広島時代の3番か、あるいは4番を岡本と決めているなら、若い主砲をカバーする5番。原監督は丸を2番に置きたい理由として『丸にプレッシャーをかけたくない』と言っている。でも、丸は打線の救世主としてFA補強した大物。大いにプレッシャーを背負ってもらっていい。私は4番でもいいと思っています。丸が2番だと打線のつながりが悪く見えます」