夏の甲子園V争いは? OB・スカウト・強豪校監督ら多角分析
プロ注目のドラフト候補が複数いる近畿の2校も優勝するだけの実力がある。14、17年のセンバツ準優勝の履正社(大阪)、今春8強の智弁和歌山だ。セ・リーグのあるスカウトがこう言った。
「履正社はエース左腕の清水と、右翼手の井上の名前がウチのリストに載っています。大阪でも名のあるボーイズリーグには、練習の厳しい大阪桐蔭を嫌って履正社に進学する中学生が少なくないと聞きました。智弁和歌山は投手の池田、捕手の東妻、二塁手の黒川の3人がドラフト候補。東妻は和歌山出身ですが、池田は京都、黒川は奈良からの生徒。こちらも近畿ではトップクラスの選手が集まっています」
今春4強の明石商(兵庫)も侮れない。西日本のある強豪校監督がこう言った。
「指揮を執る狭間監督は明徳義塾中の監督時代に4回全国制覇、一時は馬淵監督の後釜とウワサされた指導者です。2年生エースの中森は150キロの速球を投げる本格派だし、素質ある選手もゴロゴロいますが、強さの根底にあるのは狭間監督の手腕。対戦相手のビデオを擦り切れるほど見てクセや特徴を把握、ここぞの場面で作戦に反映している。兵庫大会決勝で九回に逆転したような勝負強さには裏付けがあるのですよ」