“高校ビッグ4”星稜奥川 完封発進で盛り上がるドラフト戦線

公開日: 更新日:

 星稜(石川)奥川恭伸(3年)が今夏の甲子園で完封一番乗りを果たした。7日の1回戦で旭川大高(北北海道)を3安打に抑え、2回戦に駒を進めた。

 初回、この日最速となる153キロをマークし、「(最初から)ギアを入れた。アドレナリンが出た」と3者連続三振でスタート。予定通り、二回以降は制球を重視しながら、打たせて取る投球を心がけた。94球で9奪三振。1―0という緊迫した展開が続く中、六回以降は走者を出さず、1点を守り切った。

 前日、スポーツ紙が「今秋のドラフト会議で中日が奥川を1位指名することが有力になった」と報じた。中日はもともと、163キロ右腕の佐々木(大船渡)より奥川だった。最速158キロをマークする実力はもとより、親会社の中日新聞社の販売網である石川県出身。地元を重視する編成方針にも合致するためだ。同校OBの音氏が担当スカウトとして密着マークを続ける。同じく同校OBに中日のかつてのエース・小松辰雄氏がいる。

「ドラフト1位候補の人気は、上から順に佐々木、森下(明大)ときて、奥川は社会人投手の河野(JFE西日本)らと3番手を争う位置付け。今年のドラフト1位は、潜在能力の佐々木VS即戦力の森下という構図です。でも、奥川が今回優勝でもすれば、昨年の甲子園での活躍が評価された根尾(大阪桐蔭→中日)と小園(報徳学園→広島)に4球団ずつ競合したように、奥川を1位指名する球団が増えるかもしれません」(プロ球団スカウト)

 佐々木の評価は変わらなくても、「高校ビッグ4」といわれる中でただ一人、甲子園に乗り込んだ奥川は、結果次第で中日以外の1位指名もゲットできるかもしれない。指名が重複すれば、それだけ高く評価されたことになる。張り切らないわけにはいかないのである。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末