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永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

W杯ではその国が独自に築いた「ラグビー文化」が問われる

公開日: 更新日:

 ラグビーのプロ化は、1995年のW杯終了後に突然やってきた。

 長くアマチュアリズム堅守の立場を取ってきた国際ラグビーボード(IRB)が「オープン化」を宣言。南半球では翌96年に、現在のスーパーラグビーの原型であるスーパー12がスタートした。世界は一気にプロ化に舵を切ったのだ。

 しかし、日本はアマチュアにとどまった。選手が企業に雇用されてラグビーに打ち込む社会人ラグビーが、海外から「本当にアマチュアなのか?」と疑われていたにもかかわらず、だ。

 これで、世界の潮流から完全に取り残された。

 96年には代表強化のためにパシフィック・リム選手権を創設。アメリカ、カナダ、香港とホーム&アウェーで戦ったが、アマチュアである選手を長期間の合宿で強化することもできず、結局、最下位に終わった。

 この日本代表には、当時、東海大学でコーチをしていたエディー・ジョーンズがFWコーチとして就任したが、わずか1シーズンで契約が終了。翌97年には、現役を退いたばかりの平尾誠二が、鳴り物入りで日本代表監督に就任した。

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