丸の活躍で味をしめ…原巨人の次なる標的は中日159km左腕
■阿部は引退、コーチ就任へ
原監督は今年5月、打撃投手に一軍マネジャーを兼務させる指令を下した。これまでは1人で務めていたが、「1人しかできないのでは、何かあった時に業務に支障が出る」という理由からだという。裏方の仕事の配置まで決めてしまうのだから、まさに「全権監督」の仕事ぶりである。今年のリーグ優勝で、巨人という組織がどんどん「原色」に染まっていくのは間違いない。
開幕直前、原監督は阿部に「将来のために自分が監督だと思って野球を見なさい」と命じたという。最有力候補といわれて久しい松井秀喜氏らを差し置き、現役の阿部を「後継者」に指名した格好になる。
しかし、16年からチームを率いた高橋由伸前監督は「(勝利のためなら)選手育成の義務感はない」と胸を張る原監督の後を受けて苦しんだ。前監督に近い関係者は「補強、補強で次の世代のことを考えない原さんが、ボロボロにしたチームを由伸監督に丸投げしたんです」と漏らしたことがある。現に3年連続V逸であっという間に引責辞任となった。
今季限りで現役を引退し、コーチ就任が有力視される阿部は今から覚悟した方がいい。