19年のプロ生活に終止符…闘莉王の最も思い出深い出来事は
8強入りのかかった場面で最終キッカーに指名されたのは、指揮官が強靭な精神力を認めた証拠。そのメンタリティーが本田圭佑(フィテッセMF)や長友佑都(ガラタサライDF)ら後輩に引き継がれ、日本は18年ロシアW杯で再び16強に達した。
だが、8強の壁を超えようと思うなら、闘莉王を超えるタフな人間が何人も出てこないといけない。そう痛感しているからこそ、彼自身から若い世代を叱咤する発言が飛び出したのだろう。
「僕みたいに気持ちを伝えられる選手は絶対に消えてほしくない。代表もW杯8強の壁を超えるには、短期間でみんなが一体感を出し、お互いを信頼し合い、チームとして戦うことが大事。そのためにもベテランの力が必要だし、背中で見せていく人間に期待したい。『日本人魂』を表に出して戦ってほしいです」
思いを託された長友や川島永嗣(ストラスブールGK)ら現代表組は偉大なDFの言葉をどう受け止めただろうか? 彼の長年の献身に報いるためにも、森保一監督と選手には「強い日本代表」を作り上げてほしい。