西武・渡辺GM「必死さ若手に伝わる」松坂獲得の狙いを直撃
「平成の怪物」は再び輝けるのか。それとも、これが最後の花道になってしまうのか。14年ぶりで古巣・西武に戻ってきた松坂大輔(39)。2日はキャッチボールの距離を50メートルから80メートルに延ばして、「順調です」。練習後は自ら提案した即席のサイン会まで開いた。日本のプロ野球で114勝(65敗)、メジャーで56勝(43敗)、ワールドシリーズ制覇に貢献した右腕も、昨季は0勝1敗。右肩のケガで満足に投げることすらできなかった。そんな松坂を獲得した西武の本当の狙いは何か。渡辺久信GM(54)に聞いた。
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――松坂を獲得した経緯を改めて教えてください。
「まず、ひとつ言えば戦力的なことがある。ウチの投手陣の昨季の戦いぶりを見ると、後ろは良かった。増田、平井、平良とリリーフの力はある。でも、先発陣が足りない。みんな若い投手ばかりでしょ(高橋光23歳、今井21歳、松本23歳)。1位指名の若手は、まだ成長中。彼らが一本立ちするまでの、まだ序章、プロローグなんだよね。そこでどうしても頭数が欲しいということで、(松坂に)声をかけた。若い投手が大輔を見て、どう思うのか。何かを感じ取って欲しいんだよ。そこまでは大輔には言ってないけど。本人には『自分のことだけ考えてくれ』としか伝えていない」
――戦力以外の理由もあるのですか。
「どう言葉にしていいか難しいけど……。やっぱりね、西武としてはまた大輔が西武のユニホームを着て投げる姿をファンに見せたい。オレが見たいってのもあるけど(笑い)」
――松坂がソフトバンクで日本球界に復帰した2014年オフ、中日入りした17年オフは声をかけなかったのですか。
「獲得を検討はした。ただ、そこはウチもいろいろあったから。獲得には至らなかったということだけ。(この話題を打ち切るように)そういうこと」