放送権所有NBC 五輪延期支持にドル箱選手の反旗と損得勘定

公開日: 更新日:

■CM料金下落を防ぐべく先手

 NBCにとっても、競泳体操、陸上は視聴率が稼げる有力なコンテンツだ。現状では米国内での代表選考会の開催すらままならず、仮に予定通り五輪が強行されれば、トップアスリートの多くは調整不足のまま出場を強いられかねない。米国選手が本番で振るわなければ、視聴率の低迷を招く恐れもあるだけに、NBCにとっても五輪開催を先送りした方が得策なのだ。

 今月上旬のNBCの発表によれば、東京五輪中継番組のCM枠は、ほぼ完売し、売り上げは史上最高額となる約1300億円に達した。延期や中止になっても、スポンサーへの補償は保険で賄えるため、同局には痛くもかゆくもないという。

 とはいえ、五輪中継のCM料金は直近大会の視聴者数次第では大幅に下落しかねない。今回、予定通りに五輪が開催されて視聴率が低迷すれば、24年パリ大会、28年の自国開催ロス大会のCM料金の下落を招く可能性があったため、NBCは先手を打ったのだ。

 商業主義もここに極まれりだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ吉井監督が佐々木朗希、ローテ再編構想を語る「今となっては彼に思うところはないけども…」

  2. 2

    20代女子の「ホテル暮らし」1年間の支出報告…賃貸の家賃と比較してどうなった?

  3. 3

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 4

    「フジ日枝案件」と物議、小池都知事肝いりの巨大噴水が“汚水”散布危機…大腸菌数が基準の最大27倍!

  5. 5

    “ホテル暮らし歴半年”20代女子はどう断捨離した? 家財道具はスーツケース2個分

  1. 6

    「ホテルで1人暮らし」意外なルールとトラブル 部屋に彼氏が遊びに来てもOKなの?

  2. 7

    TKO木下隆行が性加害を正式謝罪も…“ペットボトルキャラで復活”を後押ししてきたテレビ局の異常

  3. 8

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  4. 9

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  5. 10

    松たか子と"18歳差共演"SixTONES松村北斗の評価爆騰がり 映画『ファーストキス 1ST KISS』興収14億円予想のヒット