1993年「伝説のバックホーム」を後押しした野村監督の言葉
ちまたでは「伝説のバックホーム」と言われているようです。
1993年の西武との日本シリーズ第4戦。八回2死一、二塁で西武の鈴木健がセンター前ヒットを打ち、僕がダイレクト返球で二塁走者の笘篠誠治さんを刺したプレーです。今も語り継がれるのは光栄ですが、野村克也監督の言葉がなければ、僕はあの場面で走者を刺せていたかどうか。
スコアは1―0でヤクルトがリード。笘篠さんは俊足ですから、もし深く守って打球が前にポトリ、なんて時点で同点になってしまう。そこで僕が選択したのが、前進守備でした。
■ベンチの指示を無視
実はベンチからは「もっと後ろに下がれ」と指示が出ていました。僕はそれを無視。もちろん、根拠はありました。風は中堅から本塁への逆風。頭を越えることはないだろうと。でも、最終的に信じたのは勘です。
データを重視した野村監督はしかし、常々、
「自分の勘を信じなさい」