ソフトB千賀が復帰登板で161キロ メジャーへの追い風か
ソフトバンクの千賀滉大(27)が7日の楽天戦で今季初登板。春のキャンプで右ふくらはぎ、右上腕部の違和感を相次いで訴え、大きく出遅れていたが、いきなり楽天ベンチの度肝を抜いた。
初回、先頭の茂木をオール直球で見逃し三振。投じた5球がすべて159キロ以上をマークし、4球目は自己最速タイとなる161キロを計時した。
制球が安定せず、5回4安打4四球3失点で降板したものの、打線の援護もあって今季初勝利。「簡単に先制点を与え、逆転してもらってもすぐに追いつかれ、野手のみなさんには本当に申し訳ないです」と反省の弁を並べたが、圧倒的な球威で故障の不安を払拭できたのは大きい。工藤監督も「当たっている楽天打線を相手に3点というのはよしとしなければいけないでしょうね」と遅ればせながら開幕を迎えたエースに安堵していた。
千賀は昨オフの契約交渉時に改めて、2022年の海外FA権取得前にメジャー挑戦したい意向を球団に伝えている。かたくなにポスティングシステムを認めてこなかった球団も、「シャットダウンしているわけではない」(三笠GM)と軟化し始めたことで、今年2月には米紙ニューヨーク・ポストが特集した「MLBで最も興味深い50人」の「26位」に選出された。
同じくメジャー志向を持つ巨人・菅野以上に注目されているだけに、この日の161キロは海の向こうにも届くだろう。