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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神・藤浪は藤川と同じくクローザーへの道を突き進むべし

公開日: 更新日:

 そう考えると、藤浪はいつかの先発再転向よりも、このままリリーフに定着、あるいは将来的には先述の藤川と同じくクローザーへの道を突き進んだほうがいいのかもしれない。現在、一部のスポーツマスコミでは藤浪のリリーフ適性について投手としての資質的な観点でしばしば語られており、もちろんそこが一番重要なのだが、私としてはこのスター性という観点も見逃せない。なにしろ、先発・藤浪は週に1度、年間25試合前後の登板になるが、リリーフ・藤浪なら週に3~4度、年間50~60試合の登板も可能になる。球場の雰囲気を激変させ、ファンの満足度も高く、相手打線をねじ伏せるだけの力もある。そんな貴重な存在が藤浪なら、登板数が多いほうがチームにとってプラスだろう。

 そもそも藤川球児もブレークした当初はクローザーではなく、主に七回を任される鉄壁のセットアッパーだった。当時の岡田彰布監督は古くからラッキーセブンと呼ばれる七回の攻防を重視しており、その七回に相手打線が意気揚々と反撃に出ようとするところを、藤川の火の玉ストレートで返り討ちにするという展開をイメージしていたとか。確かにあのころの火の玉にはそれだけの破壊力と、ラッキーセブンを制圧する華みたいなものがあった。その藤川が年間80試合(2005年)も登板したから、彼はレジェンドになったのだ。

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