明治大学が設立した「サッカーマネジメント」を注視したい
今シーズンのJ1で鳥栖は開幕から7試合未勝利と不振にあえいでいた。窮状を救ったのが、明治大から入団したルーキー森下だった。
第8節のFC東京戦では、対戦相手のボランチに同期の安部もいた。かつてのチームメイトの眼前で前半43分、カットインからプロ初ゴールを決めてチームにシーズン初勝利(3-2)をもたらした。
森下は明大4年の夏にユニバーシアードで金メダルを獲得した逸材だが、大会期間中にアメリカから日本の企業に就職のためのエントリーシートを提出した。千葉での五輪代表候補のキャンプでは、ズームによる記者会見の受け答えが、あまりにもしっかりしているのでメディアから理由を聞かれた。
すると森下は「就活のためにやった模擬面接の経験が役立ちました」と明かしてくれた。
栗田監督は「就活は全員やれ! というのが基本的な考え方です」と事もなげに言う。こういった「プロも、あくまで一人の社会人」という明大の教育ポリシーが、人間形成に役立っているのだろう。
■46のスポーツ部を要する明治大