柔道五輪金・阿部一二三がライバル丸山城志郎を下した“世紀の一戦”の裏に「2時間の極秘特訓」
東京五輪男子柔道66キロ級を制した阿部一二三(24)が、五輪切符を掴み取ったのは昨年12月13日。この日に行われた同階級の代表枠を懸けたワンマッチには、公になっていない裏話があった。
【写真】この記事の関連写真を見る(15枚)
対戦相手の丸山城志郎(28)は2019年世界選手権を制しており、17、18年同大会の覇者である阿部とはライバル関係にある。試合前の戦績は阿部が3勝4敗で負け越していた。
実力、戦績ともに拮抗する2人の熱戦は24分に及び、阿部が勝利して代表の座を射止めた。「世紀の一戦」「実質的な世界一決定戦」と、柔道界内外から大きな注目を浴びたこの試合に関して、「今だから言えることですが……」と口を開いたのは、さる柔道関係者だ。
「阿部が優勢勝ちを決めた24分超の死闘、最後の最後に勝負の明暗を分けたのは、所属企業・パーク24が行った秘密の特訓だと思います。同社が阿部と契約したのは昨年4月。なんとしてでも東京五輪に出場してもらいたかったのでしょう。このワンマッチの2週間ほど前、パーク24が講道館大道場を2時間ほど借り切って、徹底した丸山対策をやった。丸山に似たタイプの選手を5、6人集め、相手をコロコロかえながら、本番が20分超の長期戦になることまで見越した乱取りもしていましたね」