花巻東の“怪物”佐々木麟太郎が4タコ2三振で初戦敗退…それでも「ドラフト1位候補」の根拠
1年足らずで56本塁打の「怪物」も、この日の試合では振りの鋭さくらいしか評価できないというのだ。
しかし、このスカウトに言わせると「だからといってドラフト1位候補の評価は変わらない」そうだ。
「きょうの試合を見ていても、足と守備はハッキリ言ってヒドい。けれども、佐々木の打撃は、そのマイナスを差し引いても余りある。昨秋の明治神宮大会では、広角に長打を打ったうえ、ボールの見極めや変化球への対応も申し分なかった。打者として、持っているポテンシャルはとてつもなく大きいからです。昨年暮れに両肩を手術して本格的な打撃練習を始めて1カ月足らずであること、アッパースイングの打者の弱点ともいえる内角高めに球威ある速球を投げ込まれたことなどを考慮すれば、思うような結果が出なかったのは無理もない。対戦した市和歌山の米田はドラフト候補の右腕。佐々木に対しては140キロ中盤のストレートをきちんとインハイにコントロールしていましたから。まだ2年生だし、この日の1試合だけで評価を下げるわけにはいかないのです」
そういえば松井秀喜は星稜(石川)時代、1年夏の甲子園に出場。「怪物」と騒がれながら、初戦(対日大鶴ケ丘)は3打数無安打でチームも敗戦した。
佐々木は今回結果が出なかったからといって、そう悲観することもないのではないか。