紀平は強化指定外れ、樋口は疲労骨折…フィギュア“日本の伝統”3回転アクセルは風前の灯
30年続いた「伝統」が途切れるか。21日、日本スケート連盟が2022年度のフィギュアスケート強化指定選手を発表。右足首の故障で今季の大会をすべて欠場した紀平梨花(19)が強化指定から外れた。
2月にはアイスショーでダブルアクセル(2回転半=2A)を披露するなど復帰の兆しはあるものの、代名詞のトリプルアクセル(3回転半=3A)は封印。何よりもこの3Aが紀平の足首への負担を増大させている。
選手生命を考慮して紀平が3Aを封印することになれば、3Aに成功している現役の日本選手は樋口新葉(21)と河辺愛菜(17)の2人。河辺は成功率が低く、樋口は22日、右すねを疲労骨折していたことを明かした。北京五輪後から痛みを感じていたそうだが、3月の世界選手権に強行出場。1週間前に病院を受診し、骨折が判明したという。
全治は不明。医師からは「これで滑っていたんですか。1カ月は絶対に休んでください。ジャンプは絶対跳ばないように」とクギを刺されたようで、このまま3Aの使い手がリンクから姿を消す可能性もある。1989年の世界選手権で優勝した伊藤みどりは、この大会で女子選手初となる3Aに成功。それ以来、3Aは日本の伝統となっていた。