ソフトB藤本監督 “常勝球団”の新指揮官でV奪還ならずも意外に「高評価」のワケ
ソフトバンクのOBは、「そのために、長年ホークスでコーチや二軍監督をしていた藤本さんが監督になったと言っても過言じゃない」とこう続ける。
「中でも、球団が気を使っていたのが、衰えの激しい松田宣浩(39)です。いくらベンチの声出しでナインを鼓舞しても、一昨年と昨季の打率は2割台前半。いつかは引導を渡さなければいけなかった。藤本監督は開幕前から松田と話し合いを重ね、本人に『今季は積極的な起用はできない。1週間に1試合くらいの起用になるし、それ以外はベンチの盛り上げ役みたいになる。シーズン終盤はチーム状態次第で二軍に落とすかもしれない。それでもいいか』という趣旨の言葉をかけたそうです。松田も『最低限のチャンスをもらえるだけでもありがたい』と承諾。そうした話し合いの積み重ねが円満退団につながった」
4日、中日の平田良介が戦力外となり、引退ではなく自由契約を選択。会見では「中日で引退したい気持ちは今でもあるが、自分の望む選択肢がなかった。盛大なセレモニーはできないと言われた」と、球団への恨み節を連ねた。
ファンからは「情に流されてベテランを見切れない」など酷評もあった藤本監督。その“情”がなければソフトバンクは、中日の二の舞いとなったかもしれない。