ドラフト「指名漏れ」アレコレ…プロは“2位縛り”選手を誰一人として指名しなかった

公開日: 更新日:

 本来はそれなりの実力があって、すでに社会人に受け皿が用意されている選手が対象で、例年は2、3人くらい。それでもプロが「2位縛り」の選手を強引に4位くらいで指名して、プロ入りする、しないでスッタモンダするケースがあるんだけど、今年は例年以上に縛りをかけた選手が多かったんでビックリさ。

 オレが聞いているだけでも六大学の左腕がそうだし、関西の大学生は5、6人、西の方の高校生までが〇位以下なら社会人って言ってたらしい。

 さらに驚いたのは、そうやって何位以下なら社会人ってタンカを切った連中を、プロがだれひとりとして指名しなかったことだ。

 プロにとって社会人とのパイプはもちろん大切だが、何が何でも欲しければ「2位縛り」の選手を4位とか5位で指名することだってある。それすらしなかったのは、プロが「2位縛りなら、どうぞ社会人へ行ってください」と判断したということさ。

「プライドが高くて自身を過大評価してる選手も中にはいるんだろうが……」と、部長はこう言った。

「社会人が早い時期から素材の良い大学生に目を付けていて、さっさと内定を出したんだろう。だれもが認める実力の持ち主ならプロ一本に絞れるけど、コロナ禍で練習が制限され、春先の時点で結果を出した選手はそう多くない。社会人に決めておいて、あわよくばプロも……という連中が多かったということじゃねーか」

 ともあれ、例えば2位縛りの選手を4位で指名した際の担当スカウトは大変さ。オレは食らい付いたら離さない、なんて言われてるようだけど、ややこしい仕事をせずに済んだのは救いだね。

(プロ野球覆面スカウト)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希の「豹変」…記者会見で“釈明”も5年前からくすぶっていた強硬メジャー挑戦の不穏

  2. 2

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    セクハラだけじゃない!前監督が覚悟の実名告発…法大野球部元部長、副部長による“恫喝パワハラ”激白180分

  5. 5

    仁義なき「高校野球バット戦争」…メーカー同士で壮絶な密告合戦、足の引っ張り合い、広がる疑心暗鬼

  1. 6

    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

  2. 7

    大谷がいちいち「大袈裟に球を避ける」のは理由があった!弱点めぐる相手投手との暗闘の内幕

  3. 8

    西武・渡辺監督代行に貧打地獄を直撃!「ここまで打てないほど実力がないとは思ってない」とは言うものの…

  4. 9

    朗希の“歯車”は「開幕前からズレていた説」急浮上…メジャー挑戦どころじゃない深刻事態

  5. 10

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方