健人部長に授けた「小倉野球」の一部を公開 100個伝授した中でも特殊な「2つ殺し」とは
これはミスだ。本来は飛び出した二塁走者を二塁ベース付近で殺し、打者走者を一塁で止めておかなければならない。
しかし、ミスを帳消しにする方法がある。二塁に入っている遊撃手が二塁走者を追い込みつつ、二、三塁間の真ん中に入った投手に送球するのだ。
これを見た打者走者が二塁を狙ってくればもうけもの。ボールを持っていた投手は挟んでいた二塁走者をいったん無視し、二塁へ投げて打者走者をタッチアウト。その後、二塁走者もアウトにして併殺を取る。これが「2つ殺し」である。
ポイントは三塁へ送球した投手が、二、三塁間の真ん中に入ること。普通はそのまま三塁ベースへ走ることが多いが、それではダメ。挟殺プレーに加わる野手の距離が開き過ぎるからだ。二塁ベース寄りの塁間の半分でコンパクトに挟むことで、仮にミスが出たとしても走者に三塁へ進塁されるリスクを減らすことができる。
次回も50~100試合に1度しかないかもしれないプレーへの備えを公開する。(つづく)