佐々木朗希「110球完投」構想に2つの障害…オリ宮城と投げ合い痛み分けもバテバテ明らか
プロ4年目の佐々木朗希(21=ロッテ)には、いまだ球数制限がある。
4月は90球。ひと月ごとに15球ずつ増やしていくプランだから、ボチボチ、今季のMAXの120球に達するタイミングではある。
球数に制限があるのはズバリ、肩肘の故障を防ぐため。コンスタントに160キロ超のストレートを投げれば肩肘には大きな負担がかかるが、それに耐えられるだけの筋力も体力もまだないということ。佐々木の体のデータをもとに首脳陣がはじき出したのが「今季のMAXは1試合120球」という数字なのだろう。
120球と言えば、完投するには微妙な球数。しかし、ロッテの首脳陣は、佐々木なら120球あれば十分と考えているフシがある。
「佐々木はコントロールがいい。むろん、その日のコンディションにもよるけど、首脳陣は佐々木なら1試合110球くらいで投げ切れるかもしれないと期待している。実現すれば、懸案事項である体の負担を軽減できますからね」とはロッテOBだ。
しかし、「110球完投構想」の実現には壁が生じている。
ひとつはスタミナの問題だ。佐々木は右手中指のマメの影響で5月に約3週間、登板を空けたが、同28日の日曜から4週連続中6日で先発。6月18日のDeNA戦は6回を投げて今季初本塁打を浴びるなど、今季自己ワーストの4失点で2敗目を喫した。「ちょっとへばってきてるんで。(登板間隔を)空けるかもしれない」という吉井監督の言葉通り、この日のオリックス戦は中8日の登板だった。
佐々木はただでさえ体力面に課題がある。開幕前のWBCからフルスロットルだっただけに、バテて持てる力をフルに発揮できない可能性がある。