遠藤航はリバプールの大黒柱になれる ドイツの“デュエル王”が秘めたポテンシャル
シュツットガルトでも序盤4カ月は控えだった
LASK戦では60分間プレーしたものの「ボールを相手に与えた」「存在感がなかった」などと地元メディアから辛口評価を与えられた。日本代表2連戦に比べてそこまで悪いという印象はなかったが、最高峰クラブでは要求基準が高く、多少のミスでも許されないということなのだろう。
直近24日のリーグ戦・ウエストハム戦でも後半43分からの出場にとどまっており、現状は楽観視できない状況。同じリバプールで出番を得られずに苦しんだ南野拓実(モナコ)の二の舞になるのではないか——という懸念もあるが、遠藤航は「自分は自分」と割り切っているに違いない。
「2026年北中米W杯優勝」という大目標を掲げた日本代表主将は、プレーも人間性も名門の大黒柱になれるだけのポテンシャルがある。
振り返ってみれば、シュツットガルトに赴いた19-20シーズンも序盤4か月は控えだった。そこから一気に地位を確立し、主将に任命され、デュエル王に上り詰めた経験がある。イングランドでもその再現を見せられるはずだ。
「30歳定年制」のような既成概念の根強い欧州サッカー界で、30歳の日本人ボランチが成功してくれれば、日本サッカーの評価もさらに上がる。「プレミアに行くまでは現地観戦には行かない」と話していた父・周作さんへの親孝行にもなるような大成功を期待したい。