機密費でIOC委員に贈答品と発言の馳浩知事 文科相時代に「招致活動はフェアプレー」と断言
■「金はいくらでも出す」と発破をかけ「フェアプレーの精神」を言う“二枚舌”
ちなみに当時、馳氏に対して「必ず(招致を)勝ち取れ」「金はいくらでも出す」「官房機密費もある」と告げたという故・安倍晋三元首相は2013年5月、2020年の五輪開催都市をめぐって東京と争っていたライバル都市イスタンブールのあるトルコを訪問。エルドアン首相と会談した際、「オリンピック憲章とフェアプレーの精神にのっとってベストを尽くしていこう」と発言していた。
「必ず勝ち取れ」「金はいくらでも出す」などと「袖の下」も厭わないかのような発言をして発破をかけながら、表では「フェアプレーの精神」「ベストを尽くしていこう」とは……馳氏の発言が事実であれば、安倍氏の言動も“二枚舌”と指摘されてしまうのではないか。
安倍氏はIOCから、オリンピック精神の普及や発展に貢献した人に贈られる功労章「オリンピック・オーダー」を授与された。馳氏が国会に招致され、機密費を使った贈答品を手渡していた実態が明らかになった時は即刻、「オリンピック・オーダー」を返上ものだ。