「打撃の極意」教えます。巨人・坂本勇人は工夫して数種類を使い分けながらタイミングを取っている
前回のコラムで「走者一塁」の際に行う「片側リード」のやり方と重要性を述べた。相手投手に素早い牽制球を投げさせて、クセなどを見つけることが目的だ。この時、打者に「待て」のサインを出さないとダメなことを付け加えておく。
今回は打撃編だ。打撃は「タイミング」が全て。プロでも必死に試行錯誤するのだが、私が指導している高校生も、タイミングが取れない選手が実に多い。だから、プロ野球を見て欲しい。
まず目についたのは、日本シリーズを戦うソフトバンクの柳田悠岐だ。1、2戦はタイミングが全く合っておらず、振り遅ればかりで8打数1安打。始動が遅いと思っていた。こういう時はトップを早めにつくると改善されるが、第3戦で3安打、第4戦で2安打、第5戦で1安打とさすがの修正力を見せた。
日本シリーズの5試合で「間」が取れていると感じたのは、ソフトバンクの牧原大成、DeNAの桑原将志。桑原は5戦で打率.391と好調だ。
タイミングの取り方で工夫しているのは巨人の坂本勇人だ。
①左足を上げながら軸足の右足に寄せていく。