井上中日が「脱立浪」で目指す強打変貌大作戦…早くもチームに変化、選手もノビノビ
「打撃に関しては、変えようとしている様子がうかがえます」
井上一樹新監督が就任した中日についてこう話すのは、他球団の関係者だ。
「対外試合はともにDeNAと対戦、1戦目こそ0-4で完封負けしたものの、2戦目は8-6で打ち勝ちました。特に変化が見えるのは、各打者に引っ張りの打球が多いこと。前任の立浪監督は基本的に、フトコロに呼び込んで打て、逆方向への意識を持て、という方針を示していました。これがハマった選手もいるにはいますが、引きつけすぎてファウルになったり、逆方向への意識が強すぎて、強く振れないケースもあった。全体的にスイングの強さを欠いてしまったことが、チーム全体の攻撃力低下の一因になったのは確か。井上監督が選手に『引っ張れ』と伝えているかどうかはともかく、これまでの制約を取り払っているのは間違いない」
1戦目こそ、七回まで毎回得点圏に走者を進めながら、14残塁の拙攻に終わったものの、2戦目は左打者の上林がチーム1号となる本塁打を右翼席に叩き込むと、同じく左打者の土田も右方向に2安打。昨季までのプロ4年間でわずか1本塁打ながら、8日の紅白戦では根尾から右翼席へ一発を放った。