著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

時代遅れの陸連がひねくり出したマラソン代表選考の分かりづらさと後進性、違和感

公開日: 更新日:

 国内のマラソンシーズンが終わり、来週、東京で開かれる世界陸上選手権(9月)の代表内定選手が発表になる──。

 マラソンの代表選考は常に揉めてきた。すんなり決まったのは宗兄弟と瀬古利彦が代表になった1980年のモスクワ、84年のロサンゼルス大会くらいだ。彼らには断然の実績があった。世界と重なる力があれば、夢の担い手選びはどうしても揉めた。

 そのマラソンもアフリカ勢の台頭で、男子は92年のバルセロナ大会、後発の女子も2004年のアテネ大会以降は影が薄くなった。それでも揉める。2時間余の耐久レースには不確定要素がいくつもあり、ああでもないこうでもないの議論もマラソンの楽しみの一つなのだろう。

 今回の揉める要因は日本陸連が立ち上げたJMC(ジャパンマラソンチャンピオンシップ)シリーズ、極めて分かりにくい。国内大会を格付けしてポイントを付加し、2年間2大会の合算ポイントでランキングを出す。国内大会を盛り上げようとひねくり出した内向きの企画で、ランキング1位は代表になる。残り2人は総合評価で決める点は変わらず、3枠の揉め事が2枠になった分、かえってJMCで混乱したようにすら感じる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    5周年のSnow Man“目黒蓮独走”で一抹の不安…水面下のファン離れ&グループ内格差

  2. 2

    “レジェンドアナ”近藤サトが明かしたフジテレビアナウンス室の実態

  3. 3

    「おむすび」は朝ドラ歴代ワースト視聴率濃厚…NHKは橋本環奈で何を見誤ったのか?

  4. 4

    江頭2:50は収録の休憩中「僕なんかがゲストですいません」と客席に頭を下げていた

  5. 5

    「Snow Man=めめ以外は演技下手」定着のリスク…旧ジャニのマルチ売りに見えてきた限界

  1. 6

    <第5回>大谷の父母「馴れ初め」は?直々に語られたエピソード「当時、僕は入社2年目で…」

  2. 7

    コシノジュンコそっくり? NHK朝ドラ「カーネーション」で演じた川崎亜沙美は岸和田で母に

  3. 8

    江頭2:50が中居正広氏から“バイトCMの顔”を奪取!スポンサーからは絶大支持も地上波が敬遠するワケ

  4. 9

    窪田正孝の"スピ化"は妻か友人の影響か? 《やつれすぎてないか?》とファンやきもき

  5. 10

    Snow Man体調不安説浮上で初の国立ライブに暗雲…ささやかれる旧ジャニーズからの悪しき「働き過ぎ文化」の影響