「『部下なし管理職』が生き残る51の方法」麻野進著
管理職なのに“部下がいない”ため、“業績・成果責任がない”。そして、“権限がない”。大手企業には、このような「部下なし管理職」が一定の割合で存在する。そして、彼らの共通点が、会社の業績が悪化すれば真っ先にリストラの対象となるということだ。
麻野進著「『部下なし管理職』が生き残る51の方法」では、40~50代に多い、部下なし管理職の実態を解説。そこで生き残るための知恵を伝授している。
部下なし管理職に至るには、大きく3つの典型的なパターンがある。ひとつは、成績やマネジメントの不調、出向からの出戻りなどで形式的には横異動だが実際は降職というパターン。次に、事業の拡大がなく空きポストが不足してウエーティングのパターン。そして、会社の若返りのため役職を後進に譲らされた50代以降の部下なし管理職だ。
出世さえ望まなければ、責任者の任を解かれた気楽な立場で、若いゆとり世代からすると一番就きたいポジションに見えるかもしれない。しかし、会社はシビアだ。「貢献度∨本人に支払っている人件費」となっていなければ、あっという間に退職勧奨リスト入りとなる。部下なし管理職になったことでクサり、わずかでも手を抜いた仕事をすれば、リストラまっしぐらだ。