「“町内会”は義務ですか?」紙屋高雪氏

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「書名の問いの答えは、ノーです。町内会(自治会)は強制加入ではありません。任意加入のボランティア団体というイメージに近いものです。実は、町内会からの脱会の自由(会費を払わない)があるかどうかをめぐっては長らく議論があったんですが、2005年4月の最高裁判決で『加入の義務はない』ことが確定しました。この判決で示したルールは町内会の原点です。どんなに活発で参加者の多い町内会であっても、加入は自発的意思であり、任意だということを踏まえなければなりません」

 著者は団塊ジュニア世代の育児パパ。妻はフルタイムで働き、小学生の娘、一家3人の家事をほぼ一手に引き受け、自らのブログでマンガ評論や社会時評をつづるブロガーだ。そんな著者が町内会について何も知らないまま、いきなり会長になり体験したことを通して、コミュニティーと自由について考察した小論である。

「団地自治会に入って2年くらい過ぎた頃、自治会長さんが突然亡くなられ、形だけでいいからと引き受けたんですが、まんまとハメられた感じ(笑い)。私を誘い支えてくれるはずだった人が引っ越してしまうやら、体協(体育協会)の定例総会に出てこないのはけしからん、と吊るし上げに遭うやらで、大変でしたね」

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