「“町内会”は義務ですか?」紙屋高雪氏

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 本書には同じような苦い経験をした人にはわが意を得たりのエピソードや、町内会の戦前・戦後の歴史とか活動実態がわかる全国統計などもコンパクトに紹介されていて、格好の“町内会入門書”となっている。

 定年後に地域デビューしたい団塊オヤジへのアドバイスはこう。

「とにもかくにも、会社の話はしないことですね。会社の肩書とかノウハウは町内会のペースと合わないと、肝に銘ずるべきです。私は、手当なし・義務なし・会費なしの完全ボランティアの『ミニマム町内会』を提唱していますが、町内会は親睦だけでも何とかやっていけるんですよ。それも、なまじ“絆”だと肩ひじ張らないで。つながりと呼ぶにはゆるすぎるほどの、離脱も自由な町内会であってほしい。それに物足りない人は、仲間を募ってプラスアルファでやればいいんですから」(小学館 740円+税)

▽かみや・こうせつ 1970年愛知県生まれ。京都大学法学部卒。著書に「オタクコミュニスト超絶マンガ評論」「超訳マルクス」などがある。

【連載】著者インタビュー

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