【そうだ食べに行こう】満腹感だけじゃなく“気づき”の食が味わえる定食屋

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■「遊と捨を生きる」田村久雄著
菊谷文庫(1200円+税)

 曽祖父が農民、祖父が米屋、父が八百屋とスーパー、そして料理人である著者は定食屋。「遊と捨を生きる」は、池袋の名店「美松」店主が食への静かなる思いをつづる。大切なのは、流行の無農薬や自然食ではなく、作る側も食べる側も自然体でいること。満腹になるだけの食事ではなく、足るを知る“気づき”の食が心を豊かにすると説く。

 東日本大震災以降は情報に惑わされず、放射能対策を取り、シンプルな食材で滋味あふれる食事を提供。特製味噌汁とコロッケのレシピも掲載してあり、ぜひ一度足を運んで食してみたい定食屋だ。

■「うますぎ! 東京カレー」伊藤ハムスター、小野員裕著
メディアファクトリー(1100円+税)

「うますぎ!東京カレー」は日本人の国民食・カレーが主役。横濱カレーミュージアム初代名誉館長でもある小野氏が東京都内の名店30店を案内。イラストレーターの伊藤氏が抜群の表現力とコミカルな描写でカレーの魅力を伝えるコミックエッセーである。

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